和室のリフォームの場合、経年による畳の汚れ・劣化を解消したいというニーズが多くあります。この場合、畳そのものを新品にする「新畳」、現在の畳の畳床を再利用する「表替え」、畳床・畳表を再利用した「裏返し」があります。畳の傷み具合を見て、最適な方法をご提案させていただきます。

	畳は主に「畳表」「畳床」「畳縁」から構成されており、その寸法は様々です。そのため、新畳にする場合は既存の畳の寸法に合わせてつくらなければなりませんが、費用的に高くなってしまいます。傷みがひどい場合でなければ、「表替え」で修繕するほうがいいでしょう。

「和室の落ち着いた空間が好き」という方は、お子さんが独立されたタイミングなどで洋室を和室にリフォームされることが多いようです。この場合、問題になるのが床の高さ。床高を以前と同じにする場合は、根太の高さを調整する必要がありますし、床高が上がっても構わないということであれば、カーペット・フローリングを取り外した上に畳を敷きます。また、壁や天井も和風に仕上げる必要があるでしょう。一般的に洋室は柱を見せない「大壁」と呼ばれるつくりが多いので、和室ならではの柱を見せた「真壁」にする場合は付け柱をします。

和室があるけれど、今のライフスタイルに合わず使っていないから洋室にしたいという方もいらっしゃいます。この場合、照明器具や壁などを変更するのも重要ですが、まずは畳をフローリングにすることからはじめます。この際、床の高さを合わせるのが大切です。底上げするためには、畳下地の上にさらに下地をつくるのがおすすめです。

	一戸建ての場合、和室の壁は繊維壁や土壁になっていることが多く、和室を洋室にリフォームする場合には、壁にクロスを張るためにパテ処理をしたり、ボード下地をつくったりといった作業が必要となり、その分費用も高くなります。一方、マンションの場合は、もともと塗り壁風のクロスが張られていることが多いため、その場合はクロスを張り替えるだけで済みます。